橋本畳店

畳は天然の空気清浄機

大正ロマン華やかしき頃、青梅千ケ瀬村で農家の三男坊として一人の男の子が生まれました。
当時の農家は田畑を継げるのは長男だと決まっておりましたので、三男坊は大人になるにつれ「自分は将来どうやって食べていこうか」と考えるようになりました。
手先が器用なうえ商才のあった三男坊は畳み職人として店を興すまでになりました。

それから100年、三男坊の息子そして孫へとお店は三代にわたり継がれていきました。
そのお店は「橋本畳店」。
代々、職人の技を引き継いできた畳の専門店です。

こんにちは、橋本畳店社長・三代目の橋本守雄(はしもともりお)です。 橋本畳店は、畳を作ること・表替え・裏返しなど畳に関することを専門に行っている店です。
普通にいえば「畳屋さん」昔流にいえば「畳工事一式請負」の店です。 現在では100年の間に培われた畳や室内に関する知識や工事経験を活かし、お部屋丸ごと「インテリア・リフォーム」も行っています。

三代目 橋本守雄のプロフィール

こんにちは、橋本畳店社長・三代目の橋本守雄(はしもともりお)です。
1959年橋本畳店の三代目として生まれました。
青梅生まれの青梅育ちで郷土愛は強い方だと思っています。
小さいときから物づくりや細かい作業、デザインが好きで、高校のクラブ活動では「美術部」に所属して美術・デザインの技術を習得していきました。

美術学校はデザイン系のへ進み、物づくり、デザインの技術と技法をさらに磨いていきました。
そして美術学校卒業後、畳職人の道に入っていきます。

父親の弟子となりました、しかし・・・

美術学校を卒業してすぐに父親に弟子入りして、畳職人となりました。
これについては、「あれ?」と思う方も多いと思います。

「高校・美術学校と美術やデザインに興味を持ち、美術学校ではさらにデザイン力に磨きをかけたのになぜ?」と。

弟子入りの三つの理由

その理由は3つあります。

1つめは、小さいときから物づくりや細かい作業が好きだったこと。
畳はお家にの設備としては大きい部類に入ります。
しかし、それは見た目のことで、実際には0点何㎜まで作り込まないと良い畳はできません。
このことに大変に引かれました。

2つめは、やはり畳屋の息子であるということでしょうか。
小さいときから父を見て、自分も将来畳屋になると心に決めていました。
実際の畳づくりを見ていたので、ほかの物づくりを始めるより、一歩も二歩も有利と感じたからです。

最後の3つめは、今まで高校・美術学校で学んできたことは、畳づくりにも充分活かせると思ったからです。

見るとやるとでは大違い、困った・・・

そうして無事、弟子入りをしましたが見るとやるとは大違い、困った事がいろいろとありました。

当時の工場は昭和3年に建てられたので環境的にお世辞にも良いとは言えませんでした。
すきま風が入ってくる、雨漏りがするなど、夏は蒸し風呂のようになり冬はとても寒い場所でした。
何より苦しめられたのは、床がコンクリートの打ちっ放しということでした。

作業をするときはそこに直に座り畳を縫う力仕事を行いますので、腰や背中そしておしりが悲鳴を上げるようになりました。
正直いつ辞めようかと考えていた時期も有ります。

もう一つは、自己満足に陥ちいってしまったこと。
仕事に慣れてきたころ、自分の仕事は素晴らしいと思うようになってしまったことです。
本来でしたら、お客様に喜んでもらうことが第一ですが、当時の私は良い畳ができると自分が嬉しい。

つまり自己満足の世界に入ってしまってたのです。
その都度、父親のサポートもあり大事にはいたりませんでしたが、今思えば冷や汗ものです。

良い畳の条件知っていますか?

このあたりで、プロフィールはいったんお休みをして、良い畳、高級な畳についてお話ししたいと思います。

一流の素材

畳は大きく分けて三つの部分で出来ています。
畳の芯となる「畳床」。
畳の表面となる「畳表」。
そして畳のへり「畳縁」です。
全ての部位が重要ですが、直接触る畳表が特に重要で、価格に関してもその良し悪しで決まってきます。

畳表はイグサという植物を用います。
産地は石川県・岡山県・広島県・高知県・福岡県・佐賀県・大分県、なかでも歴史的文化財の再生等に使用されるを熊本県のイグサが高級品と言われています。

使用する本数は多ければ多いほど、耐久性もあり良い畳表となります。(約4000本から7000本使用)
丈は長い方が良く、長ければ長いほど色も太さも揃うので高級品として用います。

そして色むらがないこと、経年変化による色変わりが綺麗なことが高級品の条件です。
イグサの皮が残っている(むらがある)ものを使用すると、皮の部分が黒く変色してしまいます。
ムラがなければ綺麗に黄色く染まっていきます。

職人の技

一番重要なのが畳の角をきっちりと作る技術があるかどうかということです。
職人同士では、職人の腕を見るには角を見ろとまで言われています。
そして畳の目を合わせること、お部屋の壁と畳の目を水平に保つことが重要です。

畳は一軒のお家でも寸法や厚みなど全く同じ畳は一つもないということはご存知でしょうか。
同じ八畳のお部屋でも寸法は違ってきます、たとえば柱が立っていたらその影響を考慮して作らなければなりません。
ですから全てのお部屋の寸法を測りそれを基に割り付けをしていきます。
これは大変に重要なことですが計算が難しく、これを綺麗に割り付けることも重要な技術です。

柱の部分などは、その部分を切って柱をよけるように作ります。
これを切りかけといって大変に重要な技術で細かい作業ができなければ作ることができません。

最近では切りかけを作らずに畳を納入するところが多いと聞いています。
こうなると柱が邪魔をして壁と畳に隙間できてしまいますが、「部屋が曲がっているからしょうがありません」などという事業所もあると聞いています。

厚さに関しても同様です。
お部屋によって畳が入る部分の深さが違います。
それぞれに採寸、割り付けをして、畳同士に凸凹のない畳を作ります。

良い畳みの条件

良いと畳みの条件とは、最高の技を持った畳み職人が、最高の素材で作る畳みのことです。
しかし、良い素材だけでは良い畳みは出来ません。
最高の技術を持った職人が作るからこそ良い畳みになります。
当店では、技と素材どちらも最高の物をご用意しています。

橋本畳店をどうぞ宜しくお願いします

そろそろプロフィールに戻ります。
父の指導のもと畳職人とて腕や技術を磨いて参りました。

今後は益々その技術を十分に使って、皆様に畳みの良さを伝えていきたいと思います。
少し長くなってしまいましたが、もう少々おつき合い下さい。

橋本畳店代表になりました

父が亡くなり私が代表となりました。
父としてそして師匠としての父が亡くなったことは寂しいですが、代表となり更に努力をしていこうと決意しました。

まずは工場を新しくしました

まずは工場を新しくしました。
先ほど書いたように以前の工場はあまり効率的とは言えませんでしたので工場を新しくし、十分に技術を使える環境が整いました。
更に新しい設備を入れ効率化もはかりました。

お客様に喜んでいただけるように

以前は自己満足に陥ってしまうことが多々ありました。
しかし職人としては、お客様に喜んで欲しい、ありがとうといっていただくことが最高の幸せです。

そこでイグサの産地熊本に出向きイグサ農家を訪れ本当に良い材料を研究をしました。
更に仲間達と協会をつくりお互いの技術の研鑽に努めています。

四代目

私の息子が修行から戻り、現在四代目として一緒に働いています。

息子も職人の世界にあこがれ、畳とリフォームのお店で五年間修行をしてきました。
四代目は畳の技術はもちろん学校では学べない多くの技術を習得してきました。

技術と学びが活かせたのは人気風水師監修のリフォームです。

きちんとお客様のお話を伺い、実現性を導き出し作業をしたところ、大変に喜ばれました。
今では三代目と四代目のコラボレーションにより、伝統的な畳、新しい畳の使い方、インテリア・リフォームのご提案ができるようになりました。

おつき合いいただきありがとうございます

最後までおつき合いいただきありがとうございます。
少しでも私のこと、橋本畳店のこと、畳のことにご興味を持って頂ければありがたいです。
そして、ご質問お問合せは以下よりお願い致します。 ありがとうございます。

店主について

店主

橋本 守雄

資格

畳一級技能士
健康住宅アドバイザー
職業訓練指導員

団体

畳生活提案協同組合健康畳店会員
NPO畳文化保存会理事
全日本畳事業協同組合 東京たたみ代表

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